no.1 「勇気を出して話しかける」必要なんてない

本当はもっと明るくふざけ合いたいのに、いつも
おとなしいまじめな自分を演じてしまう。
楽しく冗談を飛ばしている友人の中で、自分の全てを
出し切れていないような、用心深さのような気持ちが
常に自分の中に存在している。

もっと積極的に人と関わりたいのに。
自分から友達を作り、仲良くなっていきたいのに。
自分から話しかけることが、どうしてもできない。
クラスメイトが大小さまざまなグループに散らばった休み時間。
他人の目を半分気にしながら、劣等感を感じたまま
一人ぼっちで時間が過ぎ去るのを待つ。

学校の学活の時間。
自分の意見を堂々と発表したいのに、みんなからの注目の
視線を浴びるのが嫌だから、いつも口をつぐむ。
議論の行く末を見守りながら「私はそうは思わないんだけどな」
と感じながら、無色透明な自分でいるのが
当たり前になっている。

隣にいる異性が、何かのことで困っている。
あ、それなら俺(私)が助けになれる。
そう分かっているのに、親切の手を差し伸べることができない。
だって、怖いから。
話しかけた直後の、相手の「ええ!?」という驚きの表情が頭に浮かび、
それが自分に対する人格否定と感じてしまうため、わざと
「助けない」という選択肢を選ぶ。
自分の心にある純粋な「やさしさ」に目をつぶり
「どうせ俺には関係ないさ」と無理に言い聞かせて
見て見ぬ振りをする。
そんな自分がものすごく嫌でたまらない。

そしてそんなあなたの苦しみは、誰にも理解してもらえない。
心の支えである両親。
親しい、仲の良い友達。
優しく楽しい学校の先生。
彼らの言うことは、いつも同じ。
「みんな不安なんだから、自分から話しかけてみようよ」
「待っていては何も起きないぞ!もっと自分から人と関わってみろ!」

その次の日から、積極的になろうと努力してみる。
すると確かに、少しだけ明るくなった。
しかし効果は長く続かない。
気がつくといつの間にか元に戻っている。
そしてまた、言われる。同じことを。
「勇気を出して話しかけろ」という趣旨のアドバイスを。

その繰り返しにより、あなたは落ち込む。
「ああ、またダメだった」
自分を責め始める。
「こんなに簡単なのに、どうしてできないんだ!」
「私はなんてダメなやつなんだろう」

・・・
待ってください。
ちょっと待ってください。
本当のあなたは
「臆病な、だめなヤツ」ではありません。
ただ「どうすれば変われるのかわからなかった」
だけなのです。

・考えることで道は開ける

一生懸命がんばること。
これは実は、ものすごく無駄の多いことです。
僕はある経験から、幸運にもそのことに気がつくことができました。

僕が高校のサッカー部に入っていた頃のことです。
定番の練習メニューの中に、学校の校舎周りを90秒以内で走る
というものがありました。
僕はあまり走るのが得意ではありません。
だからいつも力を振り絞って走り
やっと90秒で走れるぐらいでした。
少しでも気を抜くと間に合いません。

ところがある本との出会いにより、うそのように
走るのが楽になったのです。
その本は「ワールドクラスになるためのサッカートレーニング」
高岡英夫+松井浩 メディアファクトリー

その本は体の使い方についての本でした。
体をゆるめること。
ももの裏側の筋肉を使うこと。
そんなことが書かれていました。

そのトレーニングを数ヶ月続けてみたところ、劇的に変わったのです。

いままでドタドタと走っていたのが
スーッと空を飛ぶように、地面をすべるように
走れるようになりました。
そして簡単に時間内に走れるようになったのです。
みんなが苦しそうにしている中、一人だけ涼しい顔で
ゴールできるほどの走力が身につきました。

これは僕にとって衝撃的なことでした。
なぜなら、これまでの考え方を全てひっくり返されたからです。
僕はこの本に会う以前、体力をつけるために一生懸命
がんばってきました。
家の周囲を走る。坂道をダッシュする。
先生の前と同じくらい全速力で。息苦しくなるペースで。
その結果として、チーム内ではトップクラスの体力を
手に入れていました。
「苦しくてもがんばれば、成果が出る」
そう信じるだけの結果が出ていました。

ですがその本のトレーニングは、そうした真剣な努力の
何倍もの大きな効果があったのです。
しかも苦しくない。疲れない。
歯を食いしばって努力した成果より、
本を読んで得た知恵のほうがはるかに
効果があった
のです。

僕はこの経験から、次のことを学びました。
「何も考えず、がむしゃらに努力するよりも。
頭を使いながら、工夫しながら努力したほうが効果がある」と。

自分の性格を変えるということにも
同じことが当てはまります。

「勇気を出して話しかける」
これは確かに一番単純な、シンプルな方法です。
でも非常に効率が悪い。
なぜならそこには何の工夫もないからです。

自分以外の人間は簡単に、当たり前のように人と関われる。
なのに、どうして私だけこんなに苦しむのか。苦労するのか。
考えたことはありますか?
実は、そこにはあなただけにしかない理由があります。

だからまず、その理由を知ってください。
あなたの心の中の爆弾に、気づいてください。
その爆発が怖くていつも不安を抱えているんだということに
気が付いてください。

話しかけるのが不安だというのなら。
失敗が怖くてたまらないのなら。
無理に話しかけなくても、いいんです。
それが今の自分の現在地点なのですから。
原因を知りそれを取り除けば、無理をしなくても
自然に楽しく過ごせるようになります。
もがき苦しむ必要は、ないのです。

いまのあなたは、重さ50kgのかばんを背負って
他人と競争しているようなものです。
負けるのが当たり前です。
今立ち止まり、その重荷を見つめてみましょう。

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